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特別運用コンディション比較

昨年2016年5月5日『こどもの日特別運用』(18:00~19:00JST)と本年実施された2017年5月6日『ゴールデンウィーク特別運用』(17:00~18:00JST)の15mバンドの伝搬状態をイオノグラムで比較してみました。

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2016年は「コンディションが悪かった」と言われていますが、運用開始の時点では2016年の場合、コンディションはすでにミドルバンドからハイバンドに移っており、今年と比較してもF層の臨界周波数が高い昨年のほうがむしろコンディションは良かったと思われます。

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15分後。
2016年は15m絶好調、今年のほうがコンディション的には悪いです。

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30分後。
この時点でも2016年のほうが良い感じですね。ただ15分前よりはやや落ちています。
(時刻的に20mはcloseしたと思われます)

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45分後。
2016年はF層はほぼ消滅、コンディションが急激に落ちており、国内へのパスはこの時点でなくなった模様。今年はまだ弱いながらも安定しています。

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1時間後。
2016年ではわずかに回復の兆しがあります。今年はこの時刻からコンディションが上昇し始めます。

2016年は7/21MHzロータリDP、今年は4エレ。
これ以外にもさまざまな要因が加わりますが国内側の設備が同じとすれば、やはりアンテナの違いが大きそうです。
ブリザードが年間20回以上ある昭和基地では、高さが取れない上に受風面積の大きいビームアンテナは一年持たないことが多いです。
過去の運用情報を含め後次隊にうまくバトンを繋いでいけるようにしたいと思います。

de 吉川/JG2MLI (JARE58超高層大気観測・電離層定常観測担当)





by JG2MLI | 2017-05-11 20:57 | 近況など
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